川崎市文化協会機関紙「文化の友」に“コロナ禍での音楽活動“を寄稿しました

令和3年2月発行、川崎市文化協会機関紙「文化の友」臨時特集号:コロナ禍での文化活動ー川崎市文化協会加盟団体の取り組みーに、当倶楽部代表の田畑が“コロナ禍での音楽活動“を寄稿しました。

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【寄稿文】

コロナ禍での音楽活動

川崎マンドリン倶楽部

田 畑 弘 明

 かわさき市文化祭参加行事として、例年秋に定期演奏会の 日程を組み、そこに向けての合奏練習を月2回の頻度で積み重ねる活動が基本となっています。時には福祉施設訪問演奏も行います。
 新型コロナウイルス感染が拡がり始めた春先、市内の施設も利用できたので、3月までは集まっての練習が可能でした。 国の緊急事態宣言を受けて、私達の練習場所でもある市民館等が4月より閉館となり、5月までの2カ月間は練習を中止せざるを得ませんでした。
 その後6月より施設の貸館業務が段階的に再開されたのを受けて、合奏練習の再始動を模索しました。3月までと異なるのは、施設側設定の人数制限により、これまで使えていた部屋が利用できなくなったことです。約20名が集まって密にならない程度の空間が必要でした。もともと音楽好きな仲間たちで定期演奏会という目標に向かってモチベーションを維持することが、メンバーにとっての精神的健康法でもありますので、場所の確保と日程調整には柔軟に対応しました。
 練習再開に当たっては、少しでも体調に不安があれば休む、マスク着用、最低1メートルの距離をとっての椅子の配置、部屋の換気、手指消毒液や除菌スプレーの準備、練習参加者の名簿作成など対策には配慮しました。それでも全員集合と言うわけにはいかず、電車に乗りたくない、県を越えたくないという人もいますので、練習参加については個人の判断を尊重しました。
 プロのクラシックオーケストラ界では感染症対策面でコンサートホールと一緒に様々な研究や工夫を凝らしながら演奏会を再開し始めました。アマチュアの文化団体の世界では、公演の中止やイベントの中止が相次ぐなか、私たちは10月の定期演奏会をどうするか、8月に部内で議論しました。中止すべきという意見も複数の部員から出されましたが、定期演奏会そのものは実施しようという結論に至りました。ただし、入場者はメンバーが把握できる関係者のみに制限して。
 日頃の練習の成果を多くの皆さんに披露してマンドリン音楽を楽しんでもらいたい、そのための定期演奏会、我々練習の励みにもなっています。コロナ禍で一般の来場者に対して 入場制限や予防対策への協力要請を行ったとしても、万が一を考えるとアマチュア団体として大きな不安を感じざるを得ませんでした。中止としなかったのは、部員の心にコロナ禍の2020年定期演奏会として記録に残そうという思いが強かったからです。無観客ではなく少人数でも同じ空間に聴き手がいる状態で。
 「不要不急の外出は控えよう」とよく言われます。音楽は確かに「急ぎ」ではありませんが、厳しい環境にあればあるほど、心を穏やかにしてくれる、心に潤いをもたらしてくれる「必要」なものです。怖がってばかりはいられない、そんな思いで楽器を担いで練習場所に出掛けて行きます。